1. フエルアルバム誕生秘話
滝本(当時中林製本手帳株式会社社長)は考えました。あと2~3枚残った写真がどうしても1冊に納まらない。もう1冊新しいアルバムを買わなければならない不便さ。
従来のアルバムが持つ短所を何とか改良できないかと思っていた矢先、音楽好きの息子が、ラジオのアンテナを伸ばしたり縮めたりしているのを見て、思いつきました。
「伸ばすことはつなぐこと。アンテナを伸ばすように、台紙を止めるビスをつないだらどうか」
こうして台紙とビスで、ユーザーが自分で枚数を調整できるアルバムが誕生しました。
台紙を増やす分だけ、背の厚みに合わせて、ビスで継ぎ足す。大正12年から図書館の本の修復や病院のカルテの製本等を生業としていた製本職人らしい発想でした。昭和43年、
フエルアルバムの誕生です。